○森川公述人 御趣旨の官の統制に押されるという面は十分にあるだろうと考えます。大体私個人といたしましては、まずい統制経済ほど國家に害をなすものはないと考えております。現在の日本の政府のやつておられます統制経済は、拙劣中の拙劣な代表であつて、相なるべくは一日も早く統制をだんだんとはずしていただきたいと考えているのでありまして、その実例をあげますと、いくらでもあげることができると思います。しかし官がやるよりほかにだれもやるものがないじやないかと
森川覺三
○森川公述人 先ほど最初に申し上げましたように、自由競爭と自由の協同がなければ、完全な進歩はできないと考えます。自由競爭の方は、こういう態勢になつてまいりましたので、いくらでも伸展いたしますが、日本人の國民性といたしまして、協同精神がきわめて薄いのでありますから、その方を特に助長するような施策をしていかないと、日本の進歩は遅れるのではないかと考えます。從いましてその協同の方を與えるかのごとき印象を與
森川覺三
○森川公述人 社團法人日本能率協会理事長の森川覺三でございます。公述人というものの性格を私はよく存じませんが、自由な立場から申し上げてよろしいという解釈のもとに申し上げたいと思います。われわれ能率協会といたしまして、過去七年半日本の工場生産の能率を上げるために努力してありますが、その面を通じまして痛切に感じましたことは、わが國の業者には、競爭があつて協同がない。コンペテーシヨンがあつて、コーペレーシヨン
森川覺三